スマートは、生産者さんの強いこだわりによって作られた食材を取り扱っています。全国の生産者さんに会いに行き、情熱をもってつくられた食材を皆さまに知ってもらうスマートレポ!
今回は、京都府綾部市で農薬不使用の自然栽培で育てた「くり」を育てる大槻さんのご紹介です!!
生態系を壊したくない
「毎日栗の木を見て回るんや」日焼けした顔の大槻さんは私が初めて聞く綾部弁で話してくれました。大槻さんはエルファーム大槻にある約800本の栗の木を3代目として引き継ぎました。脱サラして13年前からエルファームの代表になった大槻さん。
先代の思いを継ぎ、農薬や除草剤は一切使用せず、毎日の毛虫や草取りはすべて手作業で行います。
生態系を壊さず、多様な生物が暮らす環境を整えることで、虫害や病害を減らせると大槻さんは考えています。
約16種類ある栗品種
一口に「栗」と言っても、様々な種類があるのはご存じでしょうか。日本で最もポピュラーな「筑波」、しっとりとろけるような食感の「栗峰」など。エルファームでは約16種類の品種を育てています。「約」というのは、大槻さんにも分からない品種があるからです(笑)
一緒に栗園を見せて頂いた際、「この栗はなんですか?」ときいたら「それは分からん!!」と断言され驚きました。
自然の中で育てているからこそ、自生する新しい品種が出てくるんです。
独自品種「このみ」
大槻さんは「栗峰」をもとに新しい品種の「このみ」という独自品種を作り上げました。
栗峰と同じくねっとり、しっとり感が強く、甘い品種です。
栗ご飯に最適、最高な栗の品種です。ぼそぼそしないためご飯とよくマッチし、お米の食感を邪魔せず一体感のある栗ご飯に仕上がります。是非お試しください。
熟成も行う
獲れたても美味しいのですが、1か月間0~-2度で熟成することで甘みの増した栗になります。大槻さんは農園に特注の冷蔵庫を設置し、自分で栗の状況を見ながら熟成します。
糖度の増した栗は非常に甘く、獲れたての栗とはまた違う味わいになります。
さいごに
全てを自然に任せ栗を育てる大槻さん。栗の実も大中小様々、品種も多様です。農薬をえば形のそろった栗を大量に生産できますが、大槻さんのモットーは生態系の一部として生きること。大量生産は出来ませんが、本物の栗を育てています。
言葉や見せかけだけでない、本当のサステナブルを体現しています。