スマートは、生産者さんの強いこだわりによって作られた食材を取り扱っています。全国の生産者さんに会いに行き、情熱をもってつくられた食材を皆さまに知ってもらうスマートレポ!
今回は、埼玉県深谷市で唯一無二の「もやし」を育てる飯塚さんのご紹介です!!
数少ないもやし「農家」さん
深谷駅で待っていると、軽トラに乗った飯塚さんが迎えに来てくれました。
深谷駅から商店までの約10分、もやしのことについて教えて頂きました。
「今のもやしは、海外から輸入した大豆を使用しているところがほとんど。また出来るだけ生産効率を上げるために、エチレンガスなどを使用して早く育ててるんだよ。」
スーパーでよく見るもやしが、海外産だとは知りませんでした。
工業的に生産するもやしがほとんどになっている中で、飯塚さんは昔ながらの製法にこだわりを持っています。
もやしの力を引き出す。
飯塚さんのもやしは細長く、ひげも長いもやし。促成ガスなどは一切使用せず、7日間かけてじっくり育てます。最初はたっぷりの水を与えますが、その後は水はもやしを冷やす程度。
余計な水はもやしを早く成長させますが、水分過多の味気ないもやしになります。
水を制限されたもやしは、大豆の力のみでもやしになっていきます。
「これがもやし本来の姿だよ」
飯塚さんがいう本来のもやしは、細長いですがシャキシャキ感が強く、風味のしっかりしたもやしになります。
品種へのこだわり
飯塚さんのもやしは2種類。
ブラックマッペというミャンマー原産の大豆と、北海道産の無農薬で育てたユキシズカという大豆。どちらも飯塚さんが厳選した大豆です。
シャキシャキ感が強く、美味しいもやしになるために大事な大豆選びにも手を抜きません。
ここにしかない「発芽大豆」
また飯塚さんは発芽大豆も育てています。色とりどりのこの大豆は、無農薬で作られた深谷地方の在来大豆。作り手さんが減っており、数は年々減っています。
塩ゆでで食べてみると、非常に強い旨味と甘み!大豆特有のえぐみは一切ありません。
ビールに合うこと間違いなし!ご飯に炊き込みでも美味しいです。
深谷の在来種を守るため、飯塚さんはこの発芽大豆を多くの人に知ってもらいたいと考えています。
さいごに
飯塚さんが願うことは、もやし農家さんの永続と在来大豆をも守り続けること。現在主流のもやし製法では、値下げ競争に会い事業の継続が難しい状況です。工業製品のようなもやしではなく、安心安全な美味しいもやしを作ることで、飯塚さんは持続可能なもやしを生産し続けます。