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今回は、静岡県有東木で「本わさび」を作る望月さんのご紹介です!!
わさび発祥の地「有東木」のわさび
丸一農園はわさび発祥の地と言われる静岡県の「有東木」地域にあります。
わさびと言えば伊豆のわさびが有名ですが、実は発祥は有東木です。
年々辞めてしまうわさび農家さんが多い中で、望月さんは伝統的なわさびを守り続けています。
急こう配、標高1,000mで作るわさび
丸一農園のわさび田は望月さんの自宅から車で10分ほど走った山の急こう配にあります。
標高が高いため、運動不足気味の私が上るのは一苦労。息が切れます。
わさび田にある道なき道を歩くのも一苦労。不安定な鉄の橋だけを頼りに望月さんはスイスイと進んでいきます。ほとんどトレッキングです。
体に対して以上に足が細くボディバランスゼロの私は、何とか着いていくだけで精一杯。何度も躓き、最終的には一度転ぶ始末。
お尻は傷つきましたが、わさびを傷つけなかったのは幸いでした。
この標高の高さこそ、望月さんのわさびを美味しくする理由です。
「粘り」と「辛み」
獲れたばかりのわさびを頂きました。しっかりした「粘り」と「辛み」!!
鼻に抜けるわさびの香りが最高です。本当のわさびの香りは、非常にさわやかで嫌な辛さは残りません。ほのかな苦み、旨味も感じられます。
食べ比べをさせて頂き、根っこの方と、頭の方でも味わいが違うのが分かります。
頭の方がまろやか。根っこの方はしっかり辛い印象です。
1年半~2年じっくり育てる望月さんのわさびだからこそ出せる味わいです。
自慢のわさびを直接販売
「うちのわさびは市場には出してないよ。」
望月さんがそう言うのは、自慢のわさびを直接食べる方に出荷したいから。大量生産ではないからこそ、愛情をもって育てた自分のわさびがどこで食べられるのかまで気になる。また、正当な評価を受けたい。それが望月さんの考えです。
望月さんのわさびが食べらるのは、一般消費者への直接販売と、一部有名飲食店のみ。市場には一切出荷していません。
さいごに
農林水産省によると、わさびの生産量は15年前に比べ6割も減っています。
わさびは農薬も除草剤も使用せず人の手だけで育てるもので、天候や気温にも左右される難しいものです。後継者不足も深刻です。その中で望月さんは伝統を守り、日本の食文化をを守り続けるため、今日もわさびに愛情を注ぎ続けます。